2009年02月25日
俺は基本的に昆虫が好きである。
小学校の低学年の頃なんか、本気で昆虫博士になりたかったからね。
んで、よく昆虫を観察してたんだ。蟻や蝶とかはもちろん、カブトムシやトンボ、果ては昆虫じゃないダンゴムシまで観察してた。
そんな俺は昆虫博士にはなれなかったけど、未だに昆虫を観察するのが大好き。
と、言うわけで今回のネタは昆虫ネタです。
さて、早速ですが問題です。
これな?んだ(黒丸で囲ってあるやつ)↓

茶色いけど、見た目アブラムシぽいでしょ?
そう、これアブラムシ。
でも、正確には元はアブラムシだったもの。
実はこれ、寄生バチに寄生されたアブラムシなんだ。
で、この茶色いのもは『マミー』と呼ばれる、寄生バチの蛹なのだ。
コレがその寄生バチね↓

1mm程度のちっちゃい虫だけど、これでも立派な成虫。
寄生バチの図鑑を持っているわけじゃないから、正確な名前はわからないけど、こいつがアブラムシに卵を産みつけ、アブラムシをやっつけているというわけ。
俺がオランダで研修していたパプリカ農家(ガラス温室)では、こういう生物農薬を使ってアブラムシを予防していた。
オランダではこういう生物農薬が普通の化学農薬よりも多く支持されている。
なんで、オランダの農家が生物農薬を使っているかというと、
?収穫を休まなくて済む(化学農薬だと数日間収穫ができない)
?生物農薬の販売会社のサポートがしっかりしている
?コストが化学農薬よりも安い。
…などの、理由があげられる。
特にオランダってすげえなって思ったのが、?の生物農薬の販売会社のサポート。
日本の生物農薬の販売会社は農家に売ったらハイ終わりだが、オランダのコパート社は販売した農家に定期的に来て、生物農薬についてのノウハウを伝授していくのだ。
これなら、生物農薬を失敗することなく安全に使える。
これは是非日本の生物農薬販売会社にも見習ってほしいものだ。
さて、話を戻します。
こういう寄生バチのように生物農薬になりうる生物ってのは、畑にたくさんいる。
でも、その生物を区別できる農家は一体どれだけの人がいるだろう?
多分、そう多くはないだろう。
俺が思うに、自分の畑の生物を把握するってことは、非常に大切なことだと思う。
それは普段からこういう生物のことに気をつけていると、今まで見えなかった、害虫の発生過程とかが分かるようになって、結果、早めに対策を打つことだってできるようになるのだ。
だから俺は、自分の畑にどんな生物がいるかということを農家自身が知るべきだと思う。
畑という1つのフィールドには、様々な生物が暮らしている。畑を統べるものとして、もっと農家は畑の生物に目を向けることが大切だと思う。