2009年03月07日
ども。
実写版『ドラゴンボール』は俺の知ってる『ドラゴンボール』とは『別物』として楽しもうと思っているA-GYOです。
さて、ここ数日、エコファーマーやら有機JASとかについてずっと考えていたので、頭の中を整頓するために、ちょい書いてみようと思います。
俺が思うに、エコファーマーや有機JASってのは、突き詰めると『付加価値』の一つなのかなって思います。
ここでいう『付加価値』ってのは、普通の野菜に+αの価値をつけること。
例えば、お客さんにとって普通のホウレンソウよりエコファーマーマークの付いたホウレンソウのほうが価値があるわけです。(まあ、人によりけりですが)
自分の作った農産物に付加価値をつけるってことは、他の人の農産物と差別化するためには必要なことだ。
だけれども、エコファーマーや有機JASを使った『付加価値』も限界があるなってある時思ったんです。
みんながみんな、同じ『付加価値』をつけると、『付加価値』が『付加価値』でなくなるって気付いたんです。
数年前、こんなことがありました。
俺は数年前からスーパーの地場野菜コーナーを販売のメインにしている。
日々お客さんの喜ぶ商品作りを他の生産者と切磋琢磨しながらやっている。
基本、地場野菜コーナーの値段や規格ってのは、生産者個人の判断に任されているものなのだが、スーパーによっては、地場野菜の規格・量・値段を他の生産者と合わせているところもある。(←これは無意味な値下げ競争を防止するためのルール。これはまた別の機会に書くね。)
で、ある時、「見た目同じ、値段同じの野菜のなかで、お客さんに買ってもらうにはどうしたらいいか」って話を他の生産者としていたら、「付加価値をつけたらどうよ?」ってことになった。
んで、他の生産者数人と一緒にエコファーマーの認証をとった。
初めはモノ珍しさもあってか、エコファーマーをつけた商品はよく売れた。
でも、それもはじめのうちだけ。
だって、みんながみんなエコファーマーという『付加価値』をつけたら、お客さんにとってはみんな同じに見えてしまって、『付加価値』が『付加価値』じゃなくなってしまったんだ。
見た目同じ、値段同じ、付加価値まで同じ。
じゃあ、どこで差別化できるかって話ですよ。
俺はそこで「『自分だけの付加価値』ってないだろうか」って考えた。
そしたらある時不意に思いついたんだ。

野菜の背景にある情報(生産履歴や畑の様子)や生産者自身の情報(生産者自身の考え方とか、人柄とか)を付加価値として利用できないかってさ。

見た目同じ、値段同じ、付加価値同じの野菜でも、その野菜を作っている人は違うでしょ?
つまり、「自分の考え方とか野菜の様子とかを情報としてお客さんに提供することが、他の人とかぶらない『自分だけの付加価値』になるんじゃねーか?」って考えたんだ。
野菜を買ってくれるお客さんにとって、その野菜の情報ってのはすごい重要なわけです。
その野菜をどういう風に育てているのか?
その野菜をどうやって料理するのがおいしいのか?
その野菜を作っている奴はどういうやつなのか?etcetc…
それらの情報は、作っている人だけが付けることできる、その野菜の『付加価値』だ。
この情報の内容は個人によって千差万別。
そりゃそうだ。自分と全く同じ内容の情報を持つ人なんて誰もいないし。
それに、例え手法として真似されても、その商品に『自分だけの付加価値』をつけれるから本当の意味での差別化ができんじゃないか?
そう考えた俺は早速、スーパーの売り場には俺のブログにアクセスできるQRコード(携帯のカメラで読み込みできるアレ)を表示して、お客さんに見てもらった。
初めは野菜の情報提供を主としたこのブログとは別のブログをやったけど、毎日の2つのブログの更新が大変になったので、今はこっちの本心言いたい放題いのブログに統合してやっている。
コレが結構反響があって面白い。
時々お客さんからメールをもらうが、お客さんがどういうものを望んでいるかがわかって、「じゃあ、次、コレ作ってみよっか。」てな感じになったりもするし、俺の考え方に共感して、上原農園の野菜のファンになってくれた人もいる。
農家の持っている情報は農家が思っている以上にお客さんにとっては興味深いものらしい。

このことを他の農家さんに話、「ブログやってみなよ!」言って勧めているが、みんな面倒臭がってやんない。もったいないよって思う。
だから俺は声を大にして言いたい。

「農家はもっと自分を表現すべきだ」

表現の方法は俺みたいにブログでもいいし、「○○農園通信」みたいなかわら版みたいなチラシでもいい。
とにかく自分の想いを表現すること。それが他の誰にも真似できない自分だけの『付加価値』になると思う。
今、色々な認定制度や、○○賞受賞って『付加価値』があるけど、それも数が増えてくれば『付加価値』が『付加価値』じゃなくなる時が来る。
その時、重要になってくるのが、その商品を作っている人の個性だと俺は思う。
だから、これからは人としての器を磨いて自分自身を魅力ある『付加価値』にしなきゃって思うよ。
…ん?あれ?エコファーマーとか有機JASのこと書くなんて言ってたのに。なんか方向が違う話になってたわ。
ごめんね。
これじゃあ、
実写版の『ドラゴンボール』と一緒だわ。
ドラゴンボールがドラゴンボールじゃない。
ピッコロ大魔王がピッコロ大魔王じゃない…いや見えない

あ、でも、
かめはめ波打てるようになったら、他の人にはない『付加価値』を持てるな

…かめはめ波の練習してみるかな。

うほん。さて、今日は「農家のこせがれネットワーク」の設立発表会に行ってきます。
農業について熱い想いを持っている人が多く集まるだろうから、今から楽しみだ!行ってきま?す

この記事へのコメント
1. Posted by 工事 2009年03月07日 06:47
消費者にとってどんな野菜かを知る基準としてブログは発揮している。
昔思考、昭和思考の農業人が多い間はA-GYOの思いは届かないかな。
世の中の変化に敏感に且つ柔らかい頭を持つことがこれからやっていく上で必要になると思う。なんに対してもね
昔思考、昭和思考の農業人が多い間はA-GYOの思いは届かないかな。
世の中の変化に敏感に且つ柔らかい頭を持つことがこれからやっていく上で必要になると思う。なんに対してもね
2. Posted by A-GYO 2009年03月08日 23:52
>工事様
>世の中の変化に敏感に且つ柔らかい頭を持つことがこれからやっていく上で必要になると思う。なんに対してもね
まったくもってその通りだと思います。
これからはそういう力をもった農業者が多く出てきてほしいです。
>世の中の変化に敏感に且つ柔らかい頭を持つことがこれからやっていく上で必要になると思う。なんに対してもね
まったくもってその通りだと思います。
これからはそういう力をもった農業者が多く出てきてほしいです。