2011年11月21日
なりふり構わず包丁振り回してブロッコリーを狩ってた先週末。
その甲斐あって、なんとなくだが、ブロッコリー祭りのゴールが遠くの方にチラってみえた!!
多分、今週中には祭りは終了できそう♪
毎日霜が降りるようになると、ブロッコリーの品質も良くなくなるので、その前にケリをつけようと思います。
さて、話は変わるが、野菜全般的に市場価格が安値です。
これは11月が予想以上に暖かく、予定よりも早く野菜が成長、前倒し出荷となっているから。
思い出したんだけど、俺が市場に価格決定権がある市場出荷でなく、自分で価格決定できるスーパー出荷に切り替えるきっかけになった出来事があったのも、8年前の今の時期。
その年はブロッコリーの大豊作の年で、市場にはブロッコリーが溢れててさ。
収穫のピーク時に、いつも出してる地方市場だけじゃ置ききれなくて、たまに持っていっていた、ちょっと離れた大きめの市場にブロッコリー持って行ったんだ。
でもさ、市場の従業員にさ、「ああ!?ブロッコリー持ってきたの!?ブロッコリー溢れてんの見てわかんねーのかよ!?」とあからさまに嫌な顔されたんだ。
まあ、普段持ってきてない奴が、ここぞとばかりに溢れてるブロッコリー持ってきたら嫌な顔もするのも当り前なんだけど、でもそこは「お願いします!」と頭下げてさ。従業員に「ケッ!じゃああの隅に置いておけよ!」って言われて何とか30箱だけ置かせてもらってさ。
で、その日は帰ったんです。
当時、ブロッコリーを入れる段ボール箱は一枚60円で、その中にブロッコリーを大きさをそろえて5~8個入れたものを出荷してたんだ。
当時の平均的な市場価格はブロッコリー一箱500円前後が相場だったから、ブロッコリーが市場に溢れているとはいえ、一箱200円以上(30箱だから6000円以上)で売れるかなって思ってたんだ。
でもね、翌日電話で市場に問い合わせてうちのブロッコリーの価格を聞いて力が抜けたんだ。
その時の俺の出荷したブロッコリー一箱の取引価格は、
50円。
ブロッコリー入れるダンボール一箱60円なんですよ?
朝からブロッコリー収穫して、60円のダンボール箱にブロッコリーが5~8個入って、かつ、その市場までガソリン使って往復2時間かけて市場まで持っていったのに、
その日のその市場での売り上げは、
たった1500円。
・・・その時、俺は決めたんだ。
「自分で価格を決められる農業のやり方に変えよう」って。
それから、色々動いてさ。んで、今現在では自分で価格を決められるスーパー出荷がメインになってるというわけです。
卸売市場の必要性っては十分理解しているし、なくてはならないものだと思う。うちもいまだに、馴染みの市場には定期的に出荷してるし(まあ、ブロッコリーは出荷することないがw)。
でも、卸売市場だけに頼った農業経営では、もう都市近郊農業で生き残っていくことはできない時代なんさ。
農業経営ってのは画一的な答えがあるわけじゃない。
その地域にあった、自分にあった農業経営ってのがある。
それを早めに見つけることができれば、もっと農業って面白くなると思う。
そして、長く続けることができる。
『時代にあった農業経営をしろ』
これは今は亡き14代目の言葉。
その言葉を毎年野菜が安くなると思いだして、戒めとし、自分に問いかける。
「おい、お前。時代にあった農業経営してるか?」
その甲斐あって、なんとなくだが、ブロッコリー祭りのゴールが遠くの方にチラってみえた!!
多分、今週中には祭りは終了できそう♪
毎日霜が降りるようになると、ブロッコリーの品質も良くなくなるので、その前にケリをつけようと思います。
さて、話は変わるが、野菜全般的に市場価格が安値です。
これは11月が予想以上に暖かく、予定よりも早く野菜が成長、前倒し出荷となっているから。
思い出したんだけど、俺が市場に価格決定権がある市場出荷でなく、自分で価格決定できるスーパー出荷に切り替えるきっかけになった出来事があったのも、8年前の今の時期。
その年はブロッコリーの大豊作の年で、市場にはブロッコリーが溢れててさ。
収穫のピーク時に、いつも出してる地方市場だけじゃ置ききれなくて、たまに持っていっていた、ちょっと離れた大きめの市場にブロッコリー持って行ったんだ。
でもさ、市場の従業員にさ、「ああ!?ブロッコリー持ってきたの!?ブロッコリー溢れてんの見てわかんねーのかよ!?」とあからさまに嫌な顔されたんだ。
まあ、普段持ってきてない奴が、ここぞとばかりに溢れてるブロッコリー持ってきたら嫌な顔もするのも当り前なんだけど、でもそこは「お願いします!」と頭下げてさ。従業員に「ケッ!じゃああの隅に置いておけよ!」って言われて何とか30箱だけ置かせてもらってさ。
で、その日は帰ったんです。
当時、ブロッコリーを入れる段ボール箱は一枚60円で、その中にブロッコリーを大きさをそろえて5~8個入れたものを出荷してたんだ。
当時の平均的な市場価格はブロッコリー一箱500円前後が相場だったから、ブロッコリーが市場に溢れているとはいえ、一箱200円以上(30箱だから6000円以上)で売れるかなって思ってたんだ。
でもね、翌日電話で市場に問い合わせてうちのブロッコリーの価格を聞いて力が抜けたんだ。
その時の俺の出荷したブロッコリー一箱の取引価格は、
50円。
ブロッコリー入れるダンボール一箱60円なんですよ?
朝からブロッコリー収穫して、60円のダンボール箱にブロッコリーが5~8個入って、かつ、その市場までガソリン使って往復2時間かけて市場まで持っていったのに、
その日のその市場での売り上げは、
たった1500円。
・・・その時、俺は決めたんだ。
「自分で価格を決められる農業のやり方に変えよう」って。
それから、色々動いてさ。んで、今現在では自分で価格を決められるスーパー出荷がメインになってるというわけです。
卸売市場の必要性っては十分理解しているし、なくてはならないものだと思う。うちもいまだに、馴染みの市場には定期的に出荷してるし(まあ、ブロッコリーは出荷することないがw)。
でも、卸売市場だけに頼った農業経営では、もう都市近郊農業で生き残っていくことはできない時代なんさ。
農業経営ってのは画一的な答えがあるわけじゃない。
その地域にあった、自分にあった農業経営ってのがある。
それを早めに見つけることができれば、もっと農業って面白くなると思う。
そして、長く続けることができる。
『時代にあった農業経営をしろ』
これは今は亡き14代目の言葉。
その言葉を毎年野菜が安くなると思いだして、戒めとし、自分に問いかける。
「おい、お前。時代にあった農業経営してるか?」
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この記事へのコメント
1. Posted by おおつか 2011年11月22日 00:33
fbでブログシェアさせていただきました。
生の声、非常に効きます。
ちょっと離れた大きい、、、A市の市場でしょうか。
いずれにしても、市場流通の現状は、そのときからはじまっていたのかもしれませんね。
生の声、非常に効きます。
ちょっと離れた大きい、、、A市の市場でしょうか。
いずれにしても、市場流通の現状は、そのときからはじまっていたのかもしれませんね。
2. Posted by A-GYO 2011年11月22日 07:00
>おおつか様
コメントありがとうございます!
ちなみに市場はH市の市場です。まあ、この出来事があってからは行ってませんw
市場も生き残るために必死ですし、そのために自分の市場の『役割』ってのがハッキリしている市場が多くなってきた感じですね。
それは小売業など買手取引先にとっては良い環境ですが、出荷する農家にとっては悪い環境でもあるんですよね。
A市場のように「パレット一枚分でいくら?」だと都市近郊の農家には魅力がない市場になってしまい、結果地方からの荷のみを扱う「中継市場」になって行くでしょうね。まあ、それで生き残れるならいいんでしょうが(汗)
コメントありがとうございます!
ちなみに市場はH市の市場です。まあ、この出来事があってからは行ってませんw
市場も生き残るために必死ですし、そのために自分の市場の『役割』ってのがハッキリしている市場が多くなってきた感じですね。
それは小売業など買手取引先にとっては良い環境ですが、出荷する農家にとっては悪い環境でもあるんですよね。
A市場のように「パレット一枚分でいくら?」だと都市近郊の農家には魅力がない市場になってしまい、結果地方からの荷のみを扱う「中継市場」になって行くでしょうね。まあ、それで生き残れるならいいんでしょうが(汗)
3. Posted by kishi831 2011年11月28日 19:57

私も同じ頃に、ブロッコリーを150ケース、50円で売った記憶がよみがえりました。(>_<)
長い時間と、経費をかけて、、全く回収出来ないときに、
『これはもはや仕事では無い』
と痛感しましたね。
それからは、市場出荷型から直売主体に変化してきました。
大事な事は、需要にどれだけ対応できるか
好き勝手蒔いて、出来たら売るなんて通用しなくなってますね。
4. Posted by A-GYO 2011年11月30日 06:38
>kishi831様
コメントありがとうございます!
kishi831さんも「あの年」を経験された方なのですね!それを経験しての直売主体へ。私と同じような考えで非常に共感できます。
やはりブロッコリーは本当に直売に限りますよね!
市場にしろ、直売にしろ、都市近郊農業は今は70過ぎの長老格の農家の方も頑張っていますが、今後10年でかなりの方は引退されると思うので、その時に地域の農家の再編が進むのかなと思います。
今の長老格の農家の方に多い「好き勝手播いて出来たら売る」って考えの方もドンドン減っていくのでしょうね。
私も「需要にどれだけ対応出来るか」は今後非常に大切なキーワードになっていくと思います。
コメントありがとうございます!
kishi831さんも「あの年」を経験された方なのですね!それを経験しての直売主体へ。私と同じような考えで非常に共感できます。
やはりブロッコリーは本当に直売に限りますよね!
市場にしろ、直売にしろ、都市近郊農業は今は70過ぎの長老格の農家の方も頑張っていますが、今後10年でかなりの方は引退されると思うので、その時に地域の農家の再編が進むのかなと思います。
今の長老格の農家の方に多い「好き勝手播いて出来たら売る」って考えの方もドンドン減っていくのでしょうね。
私も「需要にどれだけ対応出来るか」は今後非常に大切なキーワードになっていくと思います。