経営論

2013年10月02日

だいぶ季節は秋めいてきました。
涼しくなって、仕事するのが快適♪でも、日が短くなってきているのが残念だけど。

今は里芋の収穫がメインで、葉物をちょこちょこ収穫。あとは夏の後片付けと冬に向けた種まきにいそしんでおります。はい。

今年の11月~翌年3月に出荷したい葉物は、小松菜、ほうれん草、チンゲン菜、春菊、水菜、ルッコラ、葉大根・・・まあ、たくさん品目がありますが、この中から、一番のメインには小松菜を選ぼうと思います。

生育早い、寒さに強い、調整も楽、価格も良い。

色々な要素から見て、冬の葉物で一番はほうれん草だと思うのですが、関東圏、特にうちの地域ではほうれん草と同等ぐらいに小松菜は人気商品なんでね。あ、メインではないけど、もちろんほうれん草も作りますよ。

今後小松菜は、10月末までは露地で、それ以降はハウスでずーっと播いていきたいと思います。
んで、それと並行してほうれん草は露地で。
年内出荷では春菊と水菜とチンゲン菜。これにクリスマスあたりにルッコラを当てようかなと企んでます。
葉大根は検討中。初夏~初秋まではいいのが収穫できることは確認できたが、今後、寒くなった時の葉の変色などのデータが取れてないので、今年はガッツリやらず試作程度かな。それとお客さんの反応も見たいし。


今まで冬は土物野菜(里芋、ゴボウ、ニンジン、大根)がメインだったけど、これに葉物をプラスして上原農園の商品のラインナップを充実させていきたい。
バリエーションが増えれば、それだけ経営の幅も広がるし、リスクも分散できるし。

やっぱ、俺は性格的に一つの品目を極める事よりも、いろんな品目作ってたほうが楽しいみたいだから。
自分に合った経営を目指すことは楽しいし、長続きすると思うしね。



A-GYO(エイギョウ)agyonoudennki at 07:11│コメント(0)トラックバック(0)

2013年06月30日

キュウリ、現在毎朝朝採りしてます。

20130629_064459

毎朝4時起床。
日によって収穫量は安定しませんが、1時間半ほどの収穫で300~600本、前日に気温が高かったりするとそれ以上に収穫できます。

6月10日から収穫始まって、ほとんど休まず毎朝収穫して荷造りし、開店前(間に合わないときは午前中)に店内の地場野菜コーナー(売り)に納品します。
この仕事のサイクルにようやく体が慣れてきた感じです。

スーパーへの出荷。それはつまり自分の作った作物はスーパーのお客様がお買い上げになります。
で、そのスーパーのお客様がうちら地場野菜に求めることは、ズバリ『鮮度』と『価格』です。

だから、鮮度劣化が比較的早いキュウリやトウモロコシは朝どりを基本とします。
それがお客様のニーズに合った『商品』だからです。

今日はそのスーパーのお客様の求める『商品』について日頃感じてることを書きます。

まず、スーパーにくるお客様は、『日常』の中でのお買い物になります。
なので、売れるものは何かって、変わった品種ではなく、ごくごくありふれた、お店の棚に並んでいるような身近な野菜が圧倒的に売り上げを作ります。
ホウレンソウ、小松菜、人参、大根、ナス、キュウリ、トマト、トウモロコシ・・・これら購入頻度の高い作物を栽培して、安定的に出荷できる体制を整えるのが、地場野菜コーナーで売り上げを作るコツなんです。

店と同じパッケージングで、価格も同じなら、お客様は高い確率で地場野菜の野菜を選びます。
なぜならお客様が求めているのは『鮮度』だから。
よく「「有機栽培」など安心・安全をうたえば売り上げUPします」なんていう人もいますが、ことスーパーの地場野菜コーナーにおいては、安心・安全なんて条件は当たり前の最低条件なので、例え「有機JAS」の認定をとっても、有機JASは手間がかかるからと価格を普通よりも高く設定したら売れません。
早い話、有機JASの認定とったとしても、お客様はそれを一番の購入条件にすることはなく、鮮度と価格を優先して商品を選びます。
その証拠に、スーパーでの有機JAS農産物は、「鮮度イマイチ、価格は高い」という評価で、売り上げ作れない商材です。
そりゃ無農薬のほうがイメージ的にはいいでしょうが、スーパーのお客様はその辺非常に冷静に見てまして、「農薬使ってないほうがいいけど、別に有機と無農薬とかそこまでこだわってないし~農薬だってしっかり用法を守って使ってるなら大丈夫でしょ」ってお客様が圧倒的に多い。だから、スーパーへの出荷をするんだったら、下手に栽培方法にこだわらないほうがいい。
そのほうが、お客さんのニーズに合わせ臨機応変に対応できるからさ。

それと、変わった品種を何種類も売り場に並べても、お客さんの購入頻度は思いのほか伸びない傾向があります。なぜなら、珍しいものはあくまで『非日常』なので、『日常』の中でスーパーに買い物に来ているお客様にとっては「別に買わなくてもいいよね~」となるわけです。

だから、店で売ってる購入頻度の高い作物を、スーパーと同じような荷造りで価格をスーパーと同じに設定したほうが経営的には安定するというのが、10年やってたどり着いた一つの結論です。

自分の作った商品をどうやって売るのか?ではなく、どんな商品を作ったら買ってくれるのか?を常に考えてないと、これから農業経営体として生き残っていけない。そう感じてます。








A-GYO(エイギョウ)agyonoudennki at 23:13│コメント(0)トラックバック(0)

2013年06月22日

昨日のキャベツの話の続き。

「年内収穫のキャベツは作らないの?」これは僕に対する友人の素朴な疑問。
なぜ僕は年明け品種だけで、年内収穫品種をやらないのか?

これはズバリ、他の作物との兼ね合いです。
僕は年内はブロッコリー、年明けはキャベツの収穫に集中できるようにするためです。

実はね、当初はキャベツを一切作らずに、年明け以降もブロッコリーを収穫したかった。
だが、うちの地区は周りの地区と比べてより寒いので、年明け収穫のブロッコリーはリスクが高い作型ということがわかりまして。

で、栽培リスクの少ない年明けのキャベツを年明けブロッコリーの代わりに栽培しようと思ったのが年明け収穫できるキャベツを栽培したきっかけだったわけ。だから年内収穫のキャベツという選択肢はないのです。
つまり早い話、僕にとってキャベツはあくまでブロッコリーの代打としての作付け起用だった。

でも、数年栽培して気付いたのだが、キャベツは年内よりも年明けのほうが単価が高く、年明け収穫のキャベツは非常に優秀な作型だった。
で、それを踏まえて、今年は本格的に年明け収穫用のキャベツを栽培しようと思って、色々な品種を調べているというわけです。

スーパーの地場野菜コーナーへの出荷で生計立ててるわが上原農園。
お店から借りているスペースは決して広いとは言えない。
つまり、限られた売り場でどれだけ稼げるかが、この販売手段では重要。

そうなると、「コンパクト」で「単価が高い」作物が優良な作物になるわけです。
その点ではキャベツはブロッコリーよりも劣るんだけど、「モノがなければスペースもへったくれもない」ということで、今年は年明けキャベツを代打としてでなく、スタメン、本気モードでガッツリ作りたいと思います。

よーし、しっかり育てるぞー!!




A-GYO(エイギョウ)agyonoudennki at 18:41│コメント(2)トラックバック(0)

2013年03月06日

2013年3月4日。上原農園史上初めて、長期の農業研修生の加入です!↓
kennshuuseiyanagi1

え?写真ちっちゃいって?
え?横向きでみづれーよって?
すみませんね、携帯スマホに替えてから、写真が上手くアップ出来なくて(汗)

話戻します。

彼は柳原君。彼の細かいプロフィールは追々。

で、今まで積極的に(?)に研修生を加入しようとしていなかった我が上原農園ですが、なぜ突然研修生を加入することになったかといいますと、ぶっちゃけ「タイミングが良かった」の一言に尽きます。


正直、家族経営の限界ってのが見えてきまして。このままじゃあ、家族のだれかが仕事出来なくなったらマジでキツクなるなと昨年痛感しまして。

で、研修生なり雇用などについて家族で話してたとき、「自宅から短時間(30分以内)で通勤してもらえる距離の人」「若い人」「農業を本気でやりたい人」などなどの話がでてまして。

そんな話をしていたタイミングで、久松農園さんから「上原さん、入間市在住の新規就農希望の人がいるんだけど」との連絡が。

これぞ渡りに船。

一度会ってみて、彼の人柄っつーか、話をしていると「ビビッ」ときたわけです。
「あ、俺、こいつと一緒に仕事したい!」って。そう思ったの。
俺の直感ですw

彼は新規就農希望をしていて、しかも入間市在住、近郊での就農を希望している。
通勤時間20分。若い(28歳)。当然やる気もある。

ほら、上原農園が希望していた人物にドンピシャw


つーわけで、彼は上原農園史上初の研修生として加入することになりました。

うちとしても初めての研修生ということで、お互い色々勉強になると思います。
彼が上手く行ったら、うちも常時雇用なんかも視野にいれているので、うちとしても経営の幅が広がるかな。

柳原くん、よろしくね!!


A-GYO(エイギョウ)agyonoudennki at 07:22│コメント(4)トラックバック(0)

2013年01月20日

やっぱり「葉物野菜」なのかなぁと考えています。
いや、いきなり何言ってんだと思われるかもしれないですが、都市近郊で農業として生き残っていくには、葉物野菜(小松菜やホウレン草など)の作付をメインに考えていかなきゃなあと強く考えているわけです。

私みたいにスーパーの地場野菜コーナーへの出荷メインの経営している場合は特に。

時々納品中にお客さんに声をかけられて会話すると、「鮮度が一番」とのこと。で、次にくるのは「やっぱり店と同程度の価格がいいよね~」と。

つまり、スーパーにくるお客さんは、「鮮度と価格が第一」のお客さんがほとんど。
いくら「〇〇栽培でこだわってます!」とうたっても、鮮度と価格がお客さんの満足できる価値でなければ購買に繋がらない。
市場流通からの商品で作られているスーパーの「有機野菜コーナー」を見てると本当に不人気。価格高い、鮮度イマイチ、これじゃ高級百貨店の青果店ならともかく、スーパーのお客さんは絶対に手を出しません。

やっぱりお客さんにあった商品の提案をしていかないと。(まあ、その辺スーパーの人もわかっているので、有機野菜コーナーはものすごい小さいスペースですが・・・)

あ、話戻します。

で、鮮度が特に差が出る商品が葉物野菜なわけです。

特にここ埼玉南部だと、ホウレン草と小松菜がぶっちぎりで売れます。
次点でチンゲン菜や水菜。で、商品さえあれば葉大根。
もちろん他の生産者の方はホウレン草と小松菜をガッツリ作ってます。

そういう状況下で、自分がどの作物を作付けるかを考えると、他の生産者と同じようにホウレン草と小松菜で勝負かけるか、他の生産者がほとんど作っていないチンゲン菜や水菜、葉大根を作るか、そのどちらかかなと。

そう去年まで思って、他の生産者と売り場のバリエーションを考えて、チンゲン菜や葉大根をメインに作っていたんだけど、今年は葉物野菜を満遍なく生産するという選択肢を選ぼうかなと。
だって稼いでる他の生産者さんはホウレン草と小松菜作ってるんだもんw

(葉物の作付を増やす代わりに、キャベツや大根などの大型野菜の作付面積を減らそうかなと。
なぜなら地場野菜コーナーで与えられた自分のスペースって限られているから。
大型野菜はかさばる割に数を置けないから。そうすると売り場スペース当たりの売上が伸びないからさ。
売り場でも「集約型」を考えないといけないわけです。)

そういうわけで、昨日は1棟のハウスに4畝立てて、「ホウレン草」「小松菜」「葉大根」「水菜」の種を播きました。
よーいどんで播けば「葉大根」、「小松菜」、「水菜」、「ホウレン草」の順に収穫出来ます。
今年はこれに「チンゲン菜」をくわえた5品目で葉物野菜を生産していこうかなと思ってます。
5品目の周年栽培。これ、できたら面白いな~♪


A-GYO(エイギョウ)agyonoudennki at 07:12│コメント(1)トラックバック(0)