2007年05月25日
今回は「バイオ燃料」関連で痛いところ。
最近やたらと「バイオ燃料」という言葉を聞く。最高値を更新している原油価格の高騰に影響を受け、次世代のエネルギーとして注目されているからだ。
バイオ燃料の原料はトウモロコシや菜種の油から抽出したエタノール系の化学物質。
つまり枯渇の可能性のある石油とちがい、生産が可能な新エネルギーなわけです。
「次はバイオ燃料の時代だ」とみんな穀物市場に買いに走る。これによって世界的な穀物(トウモロコシ)価格が上昇。
特に飼料用として生産されていた穀物がバイオ燃料生産用に流れてしまい、飼料用穀物価格が去年の同じ時期に比べて価格が2割増という事態になってきた。
日本の飼料用穀物の輸入率はほぼ100%。つまり飼料穀物自給率は放牧を除けば限りなく0%に近い。こうなると日本の畜産は兵糧攻め喰らっているのと同じ。産業として危機的状況だ。
もし仮に日本の畜産が立ち行かなくなったら(想像したくないが…)、こうなる。
日本の畜産が立ち行かなくなる。
↓
国産の畜産価格(牛肉価格や卵価格)の上昇。
↓
外食産業は価格面から国産を非常に使いづらくなる。
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海外からの輸入に頼らざるおえない。
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輸出国、利益を見込んで畜産価格の大幅な値上げ。
↓
外食産業、耐え切れずに破たん。
↓
日本の産業に影響大。
今バイオ燃料にからんで色々な影響がでてきている。地球規模ではいいことなのかもしれない。が、日本という国にとってはすべてがマイナスに働いている。
日本は島国であり、食糧やエネルギーを輸入に頼らなければならないのは事実。ただ、そのウエイトを輸入に傾けすぎるのは問題。バランスが大事なのだ。
そんな中「FTAどんどん進めるべし」だの「市場開放しないと国際社会に後れをとる」だの「自由市場こそ最高。それですべてうまくいく」だの言ってる痛い方々がいるみたじゃないですか。
自分の企業の利益を上げたいんだろうけど、目先の利益に踊らされてるようじゃ潰れるよ。
お金で食べ物を買うことはできても、お金自体は食べれない
その辺わかってんのか疑問。
かのマリーアントワネットは庶民がパンも食べられいほど厳しい状況ときいて「パンが食べれないならケーキを食べればいいじゃない」と言ったらしい。
庶民の現状を見ていなくて、机に上にある情報だけを聞いてこう答えたという。
まさにそんな状況が日本でも起きているような気がする。
さて、そんな政府もバイオ燃料がもてはやされてくると、それに関係する政策を出してきます。
「環境にやさしいバイオ燃料の原料を国内で増産!」「環境にやさしいバイオ燃料の研究を進めよう!」
いいことですが、例えバイオ燃料の研究し、広く実用化したとしても、バイオ燃料の原料は輸入に頼るしかないんじゃないですか?
私は提案したい。バイオ燃料を超える、環境にやさしく、かつ日本でも100%自給できる次世代エネルギーがあることを!
それは
海水
海水で動く動力の開発が国費を当ててでもやってもらいたい。
島国だから周りはすべて海。だからいくらでも取れます。雨によって海水は補給されるし。枯渇することは地球が干からびない限りない。
(地球温暖化で海水面も上昇してバングラディシュとかモルジブとか沈むところがあるわけだし、海水の消費(?)はバランスが取れればありではないか。)
海水を電解し、酸素、水素、その他諸々に分ける。動力の燃料には水素と酸素を利用し、その他諸々は、分別後海に返す。
海水から純水を取り出す方法で、燃料を純水にした動力でもいい。
で、その水を分解して酸素と水素を発生させ、そこに空気中の二酸化炭素を利用してエネルギーを作って、その結果でる炭素と水をまた別のエネルギーを作ってっていう、んーなんていうか植物の光合成と動物の呼吸を合わせたみたいな方法でエネルギーをつくる技術が次々世代のエネルギーになるんじゃないかと思うわけです。
バイオ燃料は、確かに今の車に適合できる、石油に代わるエネルギー。でも、バイオ燃料の原料は天候に大きく左右される。二酸化炭素によって地球温暖化となり、不安定な気候になっている今。
石油だろうとバイオ燃料だろうと、二酸化炭素を発生し続けている限り、地球温暖化は止まらないし、バイオ燃料の原料も安定生産できなくなる。
そういう負のスパイラルを転換させるためにも、海水と二酸化炭素を利用した新エネルギーの開発支援が、政策の一つになるんじゃないかと思う。
ちと話がそれた感もあるが…ま、いっか。
とにかくこれから、バイオ燃料関係で色々農業にも影響が出ることは確実。