2012年09月
2012年09月30日
台風17号の暴風に、築100年超えてるうちが揺れています(汗)
とにかく風が強い。台風対策はしっかりやったが、農作物が心配です。
現在、消防団員の俺には『自宅待機』の指示が出てます。
次の警戒段階の『詰所待機』は今のところでてない。とはいえ、いつ召集されるかわからんので、起きて、ブログ更新ですw
さて、その流れで今日は消防団ネタを。
先日の土曜日『国民保護訓練』なる訓練をやりました。自衛隊を始め、近隣の消防&警察も参加したかなり大がかりな訓練。
想定は「小学校でのイベント開催中に昇降口にて化学物質がまかれ、負傷者がでている」というもの。
自衛隊員や消防隊員は防護服に身を包み、要救助者の救助や化学物質の除染などの訓練。
うちら消防団員は除染後の要救助者を担架で運んだり、近隣住民の避難誘導などを主に訓練しました。
正直、非日常ですが、「絶対にない」とは言い切れない事案の訓練は非常に重要だと思います。
何事も、「絶対にない」とは言い切れない。あの福島第一原発だって「飛行機が突っ込んでも『絶対』大丈夫」とか言ってたけど、実際はあの在り様。
『絶対』という言葉は理想であるけれど、現実には達成しづらいものなんだ。
さて、本題いきます。
その国民保護訓練終了後、狭山市消防本部にて研修に行ってきました。
講師は佐藤康雄氏。
佐藤氏は元東京消防庁警防部長であり、あの福島第一原発事故の冷却放水ミッションの現場責任者です。
演台は「東日本大震災における指揮者の判断について」。
90分の講話は非常に興味深く、特にあの福島第一原発事故現場の実際の写真や冷却放水ミッションの計画図をプロジェクターに映しながら、あの時、マスコミでは全然報道していなかった現場で何が起こっていたのかを詳しく話してくださいました。
そして、現場の指揮者として、何が必要で、どういうことを心掛けて判断すべきかを熱く語ってくれました。
その中で特に心に残ったことは、「自分の分身(上司だったらこうすると自ら考えられる部下)を出来るだけ増やし、その分身達の行動を把握する、つまりは部下と「孫悟空(部下)とお釈迦様(指揮者)の関係」を築けるか」ということが大事ってこと。
これって消防の指揮者としてだけではなく、経営者としての哲学にも通じるところがあるなあと感じた。
「指揮者は部下にいちいち手とり足とり細かく指示せず、方向性だけを与え、自分の分身となった部下に現場は任せ、その責任は自分がとるという覚悟」。これが指揮者の資質なのかなと思った。
死と隣り合わせの現場で培った覚悟ってのは、ハンパねえと感じました。
過去の公演での佐藤氏の話はYouTubeでも見れるので、良かったら見てください。
↓
2012年09月28日
初秋になりました。
毎年この時期になると害虫が増えるのだが、今年は特にハイマダラノメイガ(通称シンクイムシ)が多い。
うちのキャベツ、結構被害受けてます(泣)↓
シンクイムシはその『通称』の通り、野菜(アブラナ科)の芯(成長点)を食害します。
成長点を食害されたアブラナ科野菜は、キャベツなら結球しないし、ブロッコリーなら側枝だらけになるし、ダイコンや白菜など枯れます。
つまり、普通のイモムシ(モンシロチョウとかタバコガとか)なら葉っぱを食害するので、ムシさえ退治すれば植物も育ちますが、シンクイムシはピンポイントで成長点だけを食害し、その後の生育は商品にならないという、まさに『一撃必殺』の暗殺者です。
なぜ今年はこんなにシンクイムシが多いのか?
これは多分、キャベツやブロッコリー定植時期に雨が降らなかったからだと思う。
シンクイムシの成虫(ハイマダラノメイガ)は晴れている夜に飛んで卵を産みに来ます。
逆に雨が降ってる時間は飛べないので、産卵率が低下します。
じゃあ、今年はどうかっていうと、皆さんご承知の通り、今年は8月~9月上旬にかけとにかく雨が少なかった。
雨の降ってる時間が少ないということは、それだけ成虫の飛行距離や産卵率が増え、今年の大発生に繋がっているのではないかな~。
本によれば、一匹のメス当たり約150個、一日20~50個を産卵する能力があるという。つまり、メス一匹で128穴のセルトレーの苗を全滅させることも可能ってことだ。この破壊力はハンパじゃない。
そんなハイマダラノメイガの対策としては、定植直後から2週間、3日ごとの農薬散布が有効だったりする。
ハイマダラノメイガは産卵後3日で孵化し、数日後成長点の芯の部分に潜りながら食害するから、孵化した直後を叩かなきゃいけない。
でも、それだけの回数の農薬使ったら農薬代が馬鹿にならないし労力もハンパない。
なので、定植後5日に一回ペースぐらいがちょうどいいのかなと俺は思っている。
ハイマダラノメイガが最も猛威を振るうのは8月下旬から10月下旬。
まだまだシンクイムシとの戦いは続く。
2012年09月20日
上原農園『魂』の野菜、『里芋』の収穫が始まりました!!
今年の夏は大干ばつだったので例年よりも若干小ぶりな感じ。だけど、まだこれから一回り大きくなるので最盛期にはさらに良いのが収穫できるでしょう!
今年の大干ばつ、学んだことはたくさんあるが、里芋の豊作不作はやっぱ「水」だなと。
水利がある畑と無い畑で、今年ほど差がついた年もないかな。
里芋は特に土壌が乾き過ぎないような管理をしないと全然育たない。
うちは今年、水利がない畑では、干ばつ対策にワザとあまり除草しないで栽培してみた。(ま、草むしり面倒って理由が7割なんだけどw)
しっかり除草しちゃうと畑が乾き過ぎちゃうが、草が若干あったほうが畑が乾かない。これは過去の干ばつで学んだことだ。ただ生やす草の種類は考えないと翌年の栽培にものすごく影響するから、除草する草の種類と量はバランス感覚もって管理しなきゃいけない。これがちとコツがいるかな~と思う。
これから、多分、もっと極端な気象環境になりそうな気がするので、実践的な(面倒臭くない)「干ばつ対策」や「高温対策」の技術を研究しないとな。
今年の夏も終わり。お彼岸中に今年の夏をざっと考察してまとめておこう。
2012年09月13日
毎年、この「富士山初冠雪」のニュース聞くと「もう秋だな」って思える。とはいえ、いまだに関東平野は残暑が厳しいんですがね。(汗)
秋を感じたので、今年の夏の備考を。
今年は雨がとにかく降らない夏だった。日記見る限り、八月中はまともな雨は降ってない。
とにかく渇いて、ブロッコリーやキャベツの定植後の活着にはかなり気を使った。
そして、真夏日も毎日だったなあ。同じ埼玉県の熊谷市で50日以上続いたのか?とにかく暑くて渇いた夏だった。
ただ、唯一の救いは台風の被害が無かったこと。(これから襲来するかもしれないが。)
今年の夏はネギへの風による葉折れは無かったし、露地のキュウリやナスなんかもいつもよりも秀品率は高かった。
それと、ゲリラ豪雨による生えたばかりの人参が流されることも無かったし。
むしろ、「水」の不安を解消できる潅水設備を持ってれば、今年はなかなかいい年だったとさえ思える。
逆に雨降らなさ過ぎて、関東の利根川水系は11年ぶりの10%の取水制限が発令。
そろそろ関東に居座ってた強すぎる高気圧も弱くなってくるだろうから、大丈夫だとは思うが、まとまった雨がほしいところ。
そうそう。先日、知り合いの農家のおっちゃんと、「最近は夕立がないねえ」との話に。
少なくとも俺が小学生ぐらいの時(20年ぐらい前)までは、ほぼ毎日さーっと夕立があって、雨が上がると涼しくて、夜寝苦しくて目が覚めるなんてことはなかったのに、最近はクーラー無いと眠れねえよなーと。
そんときにおっちゃんは言ってた。
「異常が通常になっちまった天気の下じゃ、昔と同じ様にやってたら、農業できねーなあ」と。
俺も同感です。
特に最近は『極端』な天気が確実に多くなってきたと思う。
そういう『異常が通常』になってしまった環境で、農業続けていくってのは、今まで以上にアンテナ張って頭使ってすぐ行動しなきゃいけね~な~と思いました。
あ、そうそう。
最後に一言言わせてもらっていいですか。
今年の春先にさ、
「今年は冷夏になるでしょう」って言った気象予報士、
出てこいや~!!!(笑)
2012年09月12日
これで朝の仕事がちょっとだけ楽になるw
ちなみに、一段落ついた作物は『葉大根』。
夏場の『葉大根』、播種から20日前後で収穫できる葉物でもトップクラスの回転率。この夏、同じ畑で3回まわしちゃった良い商品ですw
栄養価、味、共にお客さんにも評判良く、小松菜やホウレン草とはいかないまでも、確実に需要のある一品です。
欠点は「鮮度劣化が激しい」こと。とにかく棚持ちしないから鮮度で重視で荷作りしないといけない。大型予冷庫持ってないとすぐに鮮度劣化してしまう「足の速い」キツイ作物。
とはいえ、夏場の貴重な葉物なので、来季は春から初秋にかけて切らさず収穫できるように段取り組みたい。
ちなみに、朝の収穫物のキュウリはまだまだ続く。だから当分朝仕事は尽きないんだけどね。w
うちの経営は秋冬作物(里芋、人参、ゴボウ、ダイコンなど)メインなので、どうしても初夏~夏場の収入が弱くなる。なので、今年は夏場の作物をちょこちょこ色々作ってたのだが、とりあえず、現時点での来夏の増産品目は『キュウリ』と『葉大根』は決定。トウモロコシや枝豆もあるから、来夏の朝はものすごく忙しくなる覚悟、でね。(汗)