2011年04月27日
ども、俺ら「ダイ&コン」。種蒔きの時から一緒の大根ブラザーズさ!↓
そんな俺らが発芽から一カ月たった時、岐路に立たされた。
ある日、このハウスの監督にこう言われたんだ。
A-GYO監督「お前らが本葉6枚超えたら、どちらか一方を『間引き』する。どちらが間引かれるか、二人でよく話し合うんだな。」
監督に言われなくても、いつかはそういう日が来るということはなんとなく気付いてた。
『マルチ一穴に一本』というのは、この世界での常識だからな。
だが、実際に言われると俺らはひどく動揺したぜ。
俺らは播種から1カ月、離れることなく、競い合ってお互いを高めあってきた兄弟でありライバル。
そう簡単に結論が出るわけがない。
でも、本葉が6枚を超えた日、俺らは一つの結論を出したんだ。↓
そして、運命の日が来た。
A-GYO監督「さて、どちらが間引かれるか、決めたか?」
ダイ「いえ、決まってません。」
監督「じゃあ、俺が決めていいんだな。」
コン「いえ、僕達両方とも間引かれたくありません!」
監督「そんな我儘が通用すると思っているのか!それにここで間引かなければ、お前ら両方出荷できなくなるかもしれないんだぞ!大体「マルチ一穴1本」とは教科書や種苗メーカーのマニュアルにも書いてある常識だ!」
ダイ「でも監督!二人で互いに競い合って、マルチ一穴で2本収穫出来たら、面積当たりの収量は単純計算で2倍になるんですよ?それに監督、あなたいつも「間引き、超めんどー」って言ってるじゃないですか!」
監督「いや、そうだが、種苗メーカーのマニュアルには書いてないし、前例もないし・・・」
コン「『前例がない』って?・・・監督!あなたはいつも某JAに『前例がない』難題をふっかける時に言ってるじゃないですか!
『「前例がない」っていうのは「できない理由」にはならない。それは理由じゃなくただの言い訳でしょ!今ここで前例を作ればいいじゃないか!前例は作るものでしょう!』
って言ってるじゃないですか!あんたが役所みてーなこと言ってどうするんですか!!」
監督「うぐ!・・・それを言われると・・・」
ダイ「監督、俺ら出来ます!前例になります!後輩達に俺らみたいな苦渋の選択をさせたくない!」
コン「そうです!俺ら二人、今まで競いあいながら二人で互いを高めてきたライバルです!絶対出来ます!やらせてください!」
監督「・・・ううむ、確かにやってみなけりゃわかんねーしな。よし!お前ら『前例』になってみろ!」
ダイ&コン「ありがとうございます!」
…ってわけで俺らはそのまま間引かれることなく、お互いを高めて成長し・・・↓
そしてこのライバルの関係を保ったまま収穫されたのさ!!↓
ダイ&コン「監督!どうです!俺ら前例になれましたよね?」
監督「うむ!お前らは『良き前例』になれた!!今度から『ハウスの春大根は間引き無し』でいこうと思う!ただ、お前らのように互いを高めあって、よい大根に成長してくれるライバル同士は全体の7割ほど。それに成長もややゆっくりだ。これからはどうやったらさらに秀品率をあげられるかが課題になってくる。お前らの後輩にも協力してくれと伝えてくれ!」
ダイ&コン「はい!わかりました!」
----------------------
ってことで、来年からの春大根は「マルチ一穴2粒播きの間引きなし」という栽培方法にしたいと思います。
野菜栽培の面白いところは教科書に書いてないことも正解ということが数多くあるということ。
それだけ未知の部分が多いってことです。
その未知の部分を探すのって、すげえ面白い。気持ちは冒険家。
今後も色々未知の部分を探していこうと思います!!
トラックバックURL
この記事へのコメント
香川県で家庭菜園を楽しむ畜産と申します。
いつも楽しく拝見「だけ」させてもらってましたが、初めてコメントさせてもらいます。
たしか初めてみた記事はトウモロコシのマルチはがしの件だったかと。
1穴で2株育てるのはニンジンでもやってる人いましたな。
現代農業かなんかに載ってたかと。
少しサイズは小さくなるけど、産直で安売りして数を稼げば間引きの作業量減と合わせてイイ事づくめだとか。
昨年栽培していた未来7000はどうだったでしょうか?
私もトウモロコシを今年初めて作っているので、モロコシの記事は大変参考にさせてもらっています。

初コメントありがとうございます!
そうそう!『現代農業』にもこの方法載ってたみたいですね!いや~未知じゃなかったか(笑)
トウモロコシ、『未来7000』は確かに密植できるのですが、茎や葉が混んで消毒や収穫がしづらかったのと、播種時期が遅かったので、アワノメイガに結構入られてしまったので予定通りの収量があげられなかったんです(汗)
ちなみにはぎ取ったマルチを株間に置きっぱなしにすると、その上からトウモロコシの根が突き破って後でマルチが片付けにくくなるので、はぎ取ったら株間からしっかり除去した方がいいです。
ちなみに今年は枝豆をメインにするので、トウモロコシは「おおもの」って品種しか播いてないです。
>山ちゃん@福島様
お久しぶりです!コメントありがとうございます!
大根の『2粒播き間引き無し』は、品種によっても良い悪いがあるみたいです。
細く長く育つ品種の方が生育もいいし、販売する時も他の一本大根と同じ値段でイケます。
ちなみに秋大根はしっかり間引きした方がいいものが確実にとれるようです。なので、『一穴2粒播き間引き無し』は春大根に限っての技術にしようと思ってます♪
未だ状況が落ち着かない中で、力強く復興に向けて動き出してる福島の人たちを微力ながら応援したいと思います!頑張って顔晴って生きましょう!!
私の春大根の蒔き方は、普段の1.5倍くらいの本数取るように間引きます。一穴二本は生育も揃わないしくっ付いた所が平らになるし収穫の手間が間引き以上にかかるんです。
一穴二粒蒔きするのであれば、マルチの穴を倍にして一粒ずつ蒔いたほうが良いのでは?
コメントありがとうございます!
>一穴二粒蒔きするのであれば、マルチの穴を倍にして一粒ずつ蒔いたほうが良いのでは?
なるほど!つまり9227マルチの一穴2粒播きでなくて、9215マルチの一穴一粒播きでってこと
ですね!あ、それ、すごくいいかも♪
確かに2本の大根が接触している部分が白くなるのが気になってました。
的確なアドバイスありがとうございます!
来年、試してみます!!