2011年10月30日
昨日、ある納品先から「近々野菜の放射線検査をしたい」との話があった。
「野菜は買い取り、もちろん検査費用も企業持ち」とのこと。
うちのように多品目を作って農家にとって、これは非常にありがたい申し出だ。
農家がなかなか自主的に放射能検査ができない理由はその検査費用が高額(一検体15,000円~)なため。
大体さ、おかしなことに、検査費用は放射性物質をばら撒いてしまった原因企業が持ってくれるわけでないからさ(怒)、
放射能の検査は一検体15,000円~というのは、うちのような零細多品目栽培農家にとっては大きな負担なわけなんですわ。
「〇〇ベクレル~」とか「〇〇マイクロシーベルト~」とか放射能系の単位がよく使われるようになって久しいが、この納品先の企業のように「消費者のニーズに合う」&「農家の経済的負担軽減」という方向性を企業側から申し出てくれるのは、消費者・小売企業・生産者の三者がそれぞれ「WIN」な関係を築きつづけることができるので、こういう動きはこれからドンドン広がってほしいなと思う。
チェルノブイリの事故があった時、ヨーロッパ近隣の国では売り場に「ガイガーカウンター」(放射線を測る機器)を設置してあって、消費者が自分で購入するものをその「ガイガーカウンター」で数値を測り、納得した上で購入していたという。
つい最近、国から『生涯』内部被ばく限度(←年間じゃなくて生涯。わかりづらいわ~)は100ミリシーベルトという目安が発表されたが、消費者が自らそれを管理しながら生活する時代に入っているのは間違いない。
本当、原発事故さえなければ、こんなことにはならなかったのに。そう思わずにはいられねー。
でもさ、今現実こういうものだから、そういうことも全て呑み込んで農業続けていこうと思います。
農業を続ける方法は探せば、考えれば、色々あるはずだからさ。