2014年11月08日
久しぶりのブログ更新。最近facebookがメインになってたので、ブログまで手が回りませんでしたが、とあるお方から、「あなたのこの書き込みはブログにUPしてリンク貼るべし」とのお達しがありましたので、Facebookからの記事を転載します。↓
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だいぶ浸透しつつある、都市近郊のスーパーの地場野菜コーナー。
10年前からの流れをまとめると以下の通り。
10年前・・・各スーパーが地場野菜コーナーを本格的に展開し始める地場野菜コーナー黎明期。出荷してくれる生産者を集めるのに農協に相談→農協から組合員である生産者にその話がいき、各スーパーごとに産直組合が生まれる。(スーパー側のロイヤリティは売り上げの15%~20%。それプラス農協が3%の手数料を徴収。)
この時代は各生産者とも手探り状態。値付けのやり方や限られた売り場を巡って生産者同士でしばしトラブルになることも。
7~6年前・・・各スーパー、新店オープン時には必ず地場野菜コーナーを展開する流れ。地場コーナーブーム到来(?)。地場野菜出荷者、および出荷量が不足気味に。それにより、地場野菜コーナーに対する各スーパーごとのスタンスに違いが出てくる。(品質を売りにするスーパーは地場野菜生産者を優遇、逆に安値を売りにするスーパーは冷遇する傾向に)
5~4年前・・・各スーパー、新店開店時の地場生産者のメンバーの集め方に変化が。それまで、農協に生産者集めを頼んでいたのを改め、地場野菜を一生懸命やってる生産者(A)に声をかけ、Aが付き合いやすく、またやる気のある人を集めて地場野菜グループを作るというパターンが主流に。これにより、地場野菜生産者でもやる気のある人、物量を持っている人が取引先を増やすことに。そうなると逆に出荷物の品質が著しく悪い人、値下げ合戦を仕掛ける人、他の生産者とトラブルばかり起こす人には声がかからなくなり、地場生産者の淘汰が始まる。また、農協の手数料3%をコストとみなし、農協を間に入れず、直接各スーパーと契約する生産者グループも出現。
3~2年前・・・地場野菜コーナーだけに収まらず、店の売り場に進出する地場生産者が徐々に出現。それにより大幅な売り上げ増となり、1店舗だけで1000万を売り上げる地場出荷者も現れる。
現在・・・各スーパーごとに地場野菜へのスタンスの違いが明確に。地場生産者を積極的に展開し、重用するスーパーと、あくまで地場野菜は商品ラインナップの一つでしかないというスーパーの差が顕著に(ちなみにここ1年で見ると、地場を重用するスーパーの売り上げは右肩上がりで、地場を冷遇してると売り上げは右肩さがりになっている傾向がw)。
また、上を目指す地場生産者と現状維持の地場生産者の売り上げの差も顕著に。これからは地場野菜生産者もさらなる『ふるい』にかけられるかも、ね。
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就農して11年。少しずつ市場出荷からスーパーの地場野菜コーナーでの販売へメインをシフトしてきた。
仲間にも恵まれ順調だが、地場野菜コーナーだけでの販売にも限界が見えてきた。
今後は生産者とスーパーが密にコミュニケーションをとり、生産者とスーパーが協力して売り場を作っていく流れになっていくと思う。
これが今後都市近郊農業の経営方向として『現時点での』一つの解だと思う。