品種雑感
2013年10月03日
俺は葉大根が大好きである。胡麻和えもおいしいし、みそ汁の具にもいいし、油との相性もいい。
もちろん生産者として俺も葉大根は大好きな品目だ。
播種から収穫までの生育の早さ、防虫ネット(0.8mm)使用ならば無農薬で栽培可能。
葉物の品目の中でもピカイチの栽培が簡単だと思われる。
数年前から色々な品種を試してきたが、昨年からメインの品種はタキイ種苗の葉大根の品種『ハットリくん』している。『ハットリくん』の播種から収穫までの
種代のコストをもサカタの品種よりもリ
しかも味も美味いので、夏の品種はこれでほぼ決まり。
今季の秋
葉大根って各メーカーが育種に力を注いでいないの
さて、俺がこんなにも葉大根を押しているのに、みんな意外と葉大根のことをなめているようで、「葉大根なんて作
夏の価格だけで言えば、ほうれん草
葉大根は鮮度劣化が激しい作物だから、あまり市場流通には向かな
都市近郊で消費地が近い生産者ならば、葉大根も十分メインの栽培
ま、ぶっちゃけね、ただ金を目的に都市近郊で農業するなら、葉物、特に小松菜を周年栽培するのが一番であるという結論は数年前に気付いているのだが、それをやらないのは「自分が楽しめねー」という点が大きい。
昨日のブログでも書いたが、一つのことをただひたすらに極めるってのは、俺には向いてないらしい。
まあ、早い話、飽きっぽいんだわな、俺。多分小松菜だけずーっとやってたら頻繁に現実逃避の旅にでそうな気がするw
長く農業することが俺の夢を実現することにつながる。
長く農業するには、色々な要素があるけど、一番は楽しむこと。
自分にあった経営が徐々に見えてきた気がする2013年秋。
2013年06月21日
一年で一番日が長い日ですが、あいにくの雨。
こういう日は早めに仕事を上がって、秋冬の作付け品種の思案にふけります。
今日は7月から蒔き始めて、年明け1月から収穫できるキャベツの品種を考える。
今現在、候補にあげられるのは以下の品種。
サカタの「冬藍」
渡辺農事の「舞みどり」
渡辺農事の「あまかぜ」
石井育種場の「耐寒大御所」
トキタの「浜の舞」
タカヤマシードの「賀茂みどり」
まるたねの「春宝」
カネコの「冬くぐり」
タキイの「彩音」他・・・
この中で去年作つけ、かつ今年も作ろうかなと思っているのは「耐寒大御所」。
仲間内で評価がある程度あるのは「冬藍」。
んで、個人的に興味が惹かれるのは渡辺農事の「舞みどり」と「あまかぜ」、そしてタカヤマシードの「賀茂みどり」。
・・・悩みます。
全部は蒔けないしね。この中から数種類選んで蒔きたいと思います。
2013年03月30日
ネギに続いて播くのはトウモロコシ。
今年はこの品種で行きます。↓
ナント種苗の『おおもの』。
毎年、この『おおもの』と色々な別品種を同じ条件下で比較栽培していたのだが、イエロー系トウモロコシでこの『おおもの』を超える大きさの品種は見当たらなかった。なので、今年は全量『おおもの』にします。当然、大きさだけじゃなく、味の方も大満足な品種。ちなみに重量は480g~500gと安定してます。(他の品種は400g~450gが主流)
お客様は、なんだかんだいって大きいトウモロコシを望んでいる。
ネームバリューから言えば、『ゴールドラッシュ』や『味来』もいいんだけど、『おおもの』と比べた時の見た目のインパクトが弱いんだよね。実際、品種名伏せて並べて販売すると『おおもの』から売れていくし。
今年はネギと同様にトウモロコシも増産予定。ただ、種蒔きは4月中~下旬までに終わらせて、カメムシが大量飛来する前に収穫を終えられるようにしたいと思います。
2012年11月10日
先日トキタ種苗さんの展示会に行ってきました!↓
トキタ種苗さんの展示はすごく楽しい。
カボチャとか空中に実ってます(笑)↓
トキタ種苗の品種はジャンルが幅広くて、僕も毎年何かしらのトキタ種苗の品種を使ってる。
今回の展示会で特に興味を引かれたのは、以下の品種。
まずは、「スティッキオ」↓
味と香りがフェンネル系で、形はセロリを小さくした感じ。
葉茎を1枚ずつ剥がして、それをディップや味噌マヨなどにつけて食べると美味しい。
トキタの担当の人曰く、「カクテルなどの「マドラー」代わりにスティッキオを使うと、香りがお酒に移ってとても美味しい」とのこと。バーやレストラン向きの食材かな。
栽培面から見ても、9515マルチ(90cm幅5条植えで株間15cm)で密植でき、播種から60日程度で収穫出来るので、面白そう。
弱点はメジャー野菜ではないこと。飲食関係などと取引がある生産者ならばいいが、スーパーなどの店頭に並べるには、もう少しメジャーになってからかな。
でも、後々栽培したくなった面白い品種。
次は「カリフローレ」↓
茎ブロッコリーってあるじゃん。そのカリフラワー版だと思って頂ければいい。
品種特性として、花蕾が固く締まらず、程良く分枝するので、「スティックカリフラワー」として収穫出来るとのこと。
トキタ種苗のこういう商品開発の目の付けどころが俺はとっても好き♪
生産者サイドから見たら、「大きめのカリフラワー」としての方が収穫・出荷作業的に楽だな~とか思ってしまうのだが、それはそれでアリかなと。
レストランなど飲食系向きに販路を持つ生産者には非常に面白い品種かな。
やっぱね、こういう新品種を見ると仕事へのモチベーションが上がってくる。
日々単調になりやすい仕事でも新品種とかみてるとワクワクドキドキして、気持ち的にすごくいい感じになる。
今月はもう一か所、種苗メーカーの展示会に行く予定。
そこでもきっとモチベーションあげられるハズ。
いくつか展示会まわって、各種苗メーカーのパンフをドンドン手に入れて、来年の作型考えるのが冬の楽しみ。
さて、仕事ガンバロ!!
2012年11月03日
ネギについて雑感を。(ちょい農家向きな話です。)
今年はチェーンポットでネギを育苗、ひっぱりくんで定植した訳なんだけど、今回は試しに15cm間隔のチェーンポット(LP303-15)も試してみた。
写真のやつがそれなんだけど、普通のネギ用のチェーンポット(CP303)よりもネギの太りがかなりいい感じ。
なので、鍋用などの太めに仕上げたいネギなんかは15cm間隔のチェーンポット使ったほうが良いのもしれん。
もしくは、3月播き、9月収穫の早どりの品種で、9月から2Lクラス以上の太さのネギを収穫したい場合にも使えるかもしれない。
CP303は一穴2~3粒播種だが、LP303-15は一穴5~6粒播種。
LP303-15は生育初期~定植までは、かなりひょろひょろに育ったけど、定植してからは調子がよく、1本当たりの重量はCP303の2倍近くの差がでる品種もあった。
今年はネギの品種は9種ほどやったけど、うちの畑の場合、今のところ『龍ひかり2号』の評価が非常に高かった。皮がむきやすく、病気にも強いし、太りも早く美味。
来年は『龍ひかり2号』を前半のメイン品種に置きたいと思う。
それとこのLP303-15で「坊主知らず」などの分けつ系のネギを上手く栽培できないかな~とか企んでる。
分けつするから初めから株間が15cmぐらい開いてると管理が楽かな~と。
んで、商品の少ない4月~6月に分けつ系のネギ(わけぎ)とか出荷できると商品ラインナップが膨らんでいいよな~と。
この辺は来年以降の課題だな。