本
2013年09月18日
全国には僕が尊敬してやまない農業者たちがたくさんいる。
茨城の久松農園代表 久松達央氏もその一人だ。
久松さんとはNPO法人「農家のこせがれネットワーク」設立直前の集まりで知り合って以来の付き合い。
もうかれこれ5年以上たつだろうか?
久松さんは茨城県の土浦で有機野菜を作っている。ここでは久松さんの経歴は割愛するが、その経営哲学やマーケティングが実に面白く、そして自他共に認める「日本一しゃべりの上手い農業人」である。
僕はそんな久松さんが好きで、茨城に行く用があるときはできるだけ久松さんに会いにいくことを心掛けていたりする。
久松さんも何度かうちにも来てくれて、先日も「近くまで来たから」とスタッフを連れ立ってうちまで来てくれた。(写真は久松農園のスタッフさんたちと俺。ちなみに中央が久松さん)↓
で、こんな感じでうちの畑を徘徊・・・もとい見に来てくれた。
まあ、初見、強面の893みたいな面構えで相手に不安を与えるが(笑)、話すとなぜか魅了されてしまう。久松さんはそんな素敵な雰囲気を持つナイスガイだw。
さて、そんな久松さんが先週本を出版された。↓
『キレイゴトぬきの農業論』(新潮新書)700円 である。
僕は今まで数多くの「農業論」と名の付く本を読んできたが、久松さんのこの著書は、題名が示す通り「キレイゴトぬき」の農業論である。
・有機=美味で安全
・農家=清貧な弱者
・農業=体力が必要
普通、「農業論」とつく書籍は、上記のようなイメージを前提として書かれているものが多く、また農業は色々な場面で「弱くて守るべき産業」を前提として論じられています。
が、久松さんは上記のこれらを「全部カン違いです。」とバッサリ切ります。
僕も同感です。よくぞ言ってくれた!って思います。
内容一つ一つの思ったことは割愛しますが、僕が好きなフレーズは『「目的としての有機農業」と「手段としての有機農業」の二つは、はっきり区別されるべきだと思っています。』です。
この文中の「有機農業」という単語を色々な言葉に置き換えてみると、色々なことが見えてくる。物事の考え方として非常に面白いフレーズだと思います。
僕は、この本はこれから農業やりたい人にとっては必読の本であると同時に、今現在、農業や食に関わる仕事をしている人や農業や食に興味がある人は必読の本。さらに欲を言えば、日本語が読めるすべての人に是非見てもらいたい!!!そのくらいこの本をお薦めします!!
ちなみに9月14日の発売から1週間も経たずに増刷決定!!
おそらく今年の農業について書かれた新書の中で、間違いなくベストセラーになるでしょう。ってか、ベストセラーになれ。w
一読の価値ありなんで、どうぞみなさん読んでみてください!
2012年03月16日
ようやく梅の花がちらほら咲きだした。今年は本当に春が遅い。
大体うちは梅の花の開花を基準として色々な種を蒔き始めるのだが、今年は半月以上遅い。
まあ、寒さにあたって育苗失敗するよりはマシなので、これはこれでいいのかなと思ってたりしている。
さて、今年上原農園では特に力を入れる作物の一つとして『キュウリ』をチョイスしてます。
理由は「お客さんからのリクエストが多い」から。
去年もハウスの端っこや畑に少量作っていたのだが、全然足りず、いっそのこと今年はハウス1棟キュウリにしちゃおうと。そういう勢いw
まあ、いままでキュウリの栽培は本格的にやっていないので、毎日この本読んで、栽培のイメージを膨らませてます。↓
『キュウリの作業便利帳』 白木己歳 著 (農文協 1,857円+税)
基本的な事をおさえつつ、かなり専門的&細かいことも書いてあるのでとっても面白い!
これ読んでキュウリ栽培の技術をあげていきたいと思います♪
しかしな~、昨年まで、夏と言えば毎日枝豆とトマトの収穫がメチャ忙しい一日のタイムテーブルに、『キュウリの収穫』をどうやってねじ込むか。
それが一番の課題だったりする(笑汗)
やっぱ、キュウリと枝豆とトマトの収穫ピークが重ならないような作型にするのが一番かな。
そうすると夏の前半はキュウリ&枝豆で後半トマトでいくか。そうすれば、他の人とカチ合わないですみそうだし。
とりあえず、今日からキュウリの種まき開始だ!
2012年03月04日
2011年06月22日
いやね、仕事が段々忙しくなってきて余裕がなくなってきたのもあるんだけど、例年ならば、やらなくてもいいような情報収集に時間を割いてるからなんさ。
なんの情報収集かって?
それは『放射性物質対策』。
もうね、事故さえ起こらなきゃ・・・ってか原発さえなければこんな情報収集に時間割かなくてもいいのに。
国や東電が包み隠さず、さっさと今わかってる情報をドンドン出してくれれば、情報収集の手間も省けるのに。
言いたいことはレポート用紙10枚にも収まりきらねーだろーから言わないけど、まあアレです。
自分の生活は自分で守るってのが基本ですからね。
さて、そんな情報収集活動中、定期購読してる月刊誌『農業経営者』が届きました。↓

特集は
「日本の土壌除染対策は史上最低”チェルノブイリ以下”だ!
被爆放置農地の現実を直視せよ」
・・・何ともインパクトのある特集の表題だが、現実問題、放射能に対しては楽観視できねえからな。
さて、内容は原発事故で飛散した放射性物質の除去の方法や、その方法を実行するための行政的な問題点などが指摘されてます。
農業分野での原発事故の問題を知りたい人は必読です。
現状、行政的な問題はなかなか解決しない気がするので、「自分のできること」を考え少しでも実行できたらなと思います。
結局そこで農業するには、現場のうちら農業者なのだから。
悲観してる暇はねえ。
雑誌の上の方に書いてるけど、
「困難な状況にあるか理解できる冷静な目を持とう。希望を持ち続けるために。」
これ、大事です。
さて、考えることも農作業も次から次にやってくる。
少しでも余裕を持つためにサクサクっと働こうと思います!
さて、今日も頑張るぞ!!
2011年04月06日
7巻目が特に秀逸です。宮崎駿ワールド炸裂。
原発やらなんやら不安に思う時だからこそ、読み応えが増しました。
今回気付いた非常に気に入った名言。
第7巻のトルメキア帝国国王のある場面での一言がこれ。
「失政は政治の本質だ!!」
・・・こう言い切る国王、潔すぎる・・・(汗)
さて、「風の谷のナウシカ」ついでに宮崎駿作品を一つ紹介。
それがこれ↓

シュナの旅
これも宮崎駿作品。
今から27年も前にかかれた作品で、宮崎駿がチベット民話をもとにオールカラーで描いた絵物語。
まあ、絵本って感じかな。
内容は、「谷あいの貧しい小国の後継者シュナは、実りの実をたずさえて、はるか西方にあるという豊饒の地を目指す。その地には人々の飢えを除く黄金の穀物が美しく輝いているというのだ。」(背表紙より)。
絵的にも人物や建造物、動物などがナウシカやラピュタ、もののけ姫に通じるものがあって、読んでて面白いです♪
風の谷のナウシカを読み終わった人、シュナの旅もどうぞ読んでみてくださいな♪