オランダ回想録
2009年08月23日
ナスの収穫をサボっていたら、こんなに大きくなりました↓

右が普通のサイズ。左がでかくなったナス、通称『ボケナス』。
この『ボケナス』を見るたびに、俺はオランダを思い出します。
なぜかというと、俺が研修していた2軒隣のハウスが『ナス』を作っている農場だったから。
実は、オランダのナスのサイズはとても大きい。
それこそ『ボケナス』級の大きさにしてから収穫するんだ。
その『ナス農場』に行った時に、「日本じゃ小さいサイズで収穫するんだよ」って教えてあげたら、「そんな大きさじゃ、食べるところがねえだろ?」と言われた。
俺は内心、「大きい方が大味過ぎて美味しくないだろ」とか思った。
んで、実際マーボーナスに調理して食べたら、やっぱり大味。
「ナス料理、美味くできなくてすみません」って謝った俺に農場主はこういった。
農場主曰く
「気にするな。ソース(マーボーナスのタレ)は美味いから。」
要するに、ソースが美味けりゃ全てよしってことらしい。
それを物語るエピソードを一つ。
農場主家族とでバーべQした時。
ブロックの肉を網で焼いていたのだが、なかなか焼けなくて、農場主はガスバーナーで直接焼き始めた。
見る見るうちに肉が焦げて黒くなっていく。
俺が「肉焼き過ぎじゃね?」って突っ込んだら、
なんと農場主は「問題ない」といったあと、水の入った霧吹きをもってきて、肉の焦げた部分を水で洗い流し始めた。
それを見た俺、「うおおおい!肉のうまみが逃げるよ!」って農場主を止めたら、農場主はさも当然のように言い放った。
「いいか、ユース(当時の俺のあだ名)。
肉の美味さはというものはな、
ソースで決めるんだ!!
」
そう言って肉汁が無くなった肉に、タルタルソースをかけて食べはじめた。
コレには俺も唖然。
でも、オランダ人、それが当然というように、みんなタルタルソースをべっとりつけて食べてる。
言わせてくれ、
オランダ人よ、
肉に謝れ!!
肉は肉汁で食べるもんだろうが!!
つけても、醤油と、わさびだろうが!!
なんで、そこで、
タルタルソースなんだああああ!!
食文化の違いってのは慣れないとものすごいストレスです。
(半年したら慣れたけど。)
今日の迷言
『肉はタルタルソースに限る。』
本当、世界は広いよ…
さて、今日は防災訓練。消防団の一員として訓練行ってきます!
んじゃ、行ってきます!!

2009年06月09日
最近、トマトの誘引作業とか、単純作業のやる時はケータイで音楽聞いてます。
YouTubeで。
んで、必ず聞く一曲がこれ↓
ケツメイシの「トレイン」
トマトの誘引作業するにはこのテンポがちょうどいい(笑)
特にこの動画が気に入ってます。(農作業中は動画見てねえけど。)
『ケツメイシ』。
俺がオランダで研修やっている時、常に彼らの曲が隣にいました。
アルバム「ケツノポリス」と「ケツノポリス2」に収録されている曲は最高です。ちなみに1年間ずっと聞いてたもんだから大体歌えます。
そのなかで『夕日』って曲が好きでさ。
泣きたくなるようなことがあると、まっすぐな道をただひたすら夕日に向かって自転車こいで、大音量で歌ってました。
特に
「決して倒れないこと 負けないこと より大事倒れても起き上がること」
とか
「やる やらない足らないは己次第 勝つ 勝てない立てないは想い次第」
とか
「汗まみれ 泥まみれになり走れ みたい夢 今日ダメなら明日頑張れ」ってところが好き。
もう、リアルに歌詞みてえ気持でやんねえと精神的に持たねえ日々だったから(泣笑)
まあ、俺が配属されてた農場の周辺は平日の夕方とか、道に人っこ一人いないので、誰にも迷惑かけない。
まあ、放牧されてた牛とか羊が俺の歌声に呼応(モ?とかメメェ?とか)してたから、彼らにとっちゃ迷惑だったかもしれないが。
とにかく、仕事でイラっとした時は自転車で農場の周りの道を一回り(っても1週5kmぐらい)しながら歌ってました。
あとね、どんなに嫌なことがあっても、布団に入って寝る前に『手紙?未来?』を聞くと、翌朝スッキリ起きられます。
これは、今でもたまにやります。
他にも好きな歌はたくさんあるけど、とりあえず、『夕日』と『手紙?未来?』の2曲はオランダ研修時代のテーマ曲だわな。
ちなみにこのブログ書きながら、この2曲を交互に聞いてます(笑)
音楽聞いてたら、『また今日一日頑張っちゃうぜベイベー!』ってな気分になりました。
さて今日も音楽ともに仕事しますか!
行ってきます!!
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2008年04月17日
『心』という字にシートベルトをすると『必』という字になります。
シートベルトを嫌がる子供におばあちゃんが「『必』ずという漢字は『心』にシートベルトをしているように見えるでしょ?だから『心(命)』を守るためにシートベルトを『必』ずしなきゃダメよ。」と言ったという。
先日ラジヲを聞いていて、「なるほど?」と思った。
交通安全の標語にはもってこいだな。
『漢字』は色々な意味が合わさって出来ている、使いかっての良い文字。
そんな『漢字』は海外ではタトゥー(刺青)としてよく使われる。
オランダで研修していたときも同僚の旦那さんが『光』という字を腕に入れていた。
「なんでこの字にしたの?」と聞くと「店で見て、この形が一番クールだったから♪」と彼。
逆に「この形はどんな意味なんだ?」と聞かれたので「光っているって意味だ」と答えると、
彼は「アッハッハッハ!それじゃ俺の頭と一緒だな!」と頭をペシペシ叩きながら豪快に笑った。
確かに彼の頭はピカっと光っていた。
研修中、他にも『愛妻家』や『暴少年』とか見たことがある。
意味がわかって入れているんだろうけど、腕にデカデカとそんな漢字が入れられていると、ちょっと笑ってしまう。
コレと一緒でさ、英語圏の外国人が日本に来たときに、英語が入ったTシャツを日本人が着ていると、あっちの人もちょっと笑ってしまうのかなあと思った。
そういえば、大学の時『A?Team』ってTシャツ着てたら、外国人に指さされて笑われ、挙句、握手まで求められたっけなあ。
その時は何でかわからなかったが、あとで友人に聞くと、それが海外ドラマの『特攻野郎Aチーム』のTシャツだったかららしい。
そりゃ外国人にウケるわ。
日本で例えたら、外国人が『ギニュー特選隊』ってロゴの入ったTシャツを着て歩いているようなもんだもんな。
海外に行く時も、服装に気をつけなきゃいけないなあ…

2007年12月28日
「部屋の大掃除は年始としても、パソコンのデータだけでも整頓しよう」とパソコン内のデータを整頓していたら、オランダ研修中に書いたであろうエピソードがいくつか出てきた。今日はその中の一つを紹介。
◇
秋が終りを告げようとしていた10月中旬。
パプリカの収穫も終わり、ハウスの暖房が消された。
部屋の暖房はハウスの暖房を利用していたから、それが消されると非常に寒い。
だが、僕は寒くなかった。
実は毎晩のように、とてもかわいい子が僕の部屋に遊び、…というか泊まりに来ていたから。
君が始めて僕の部屋に来てくれた時、僕は思わず君に見とれてしまった。
美しいダークブロンドのショートヘア、小さくつぶらな瞳。
そんな僕の視線に気付いたのか、君は恥ずかしそうに毛布の中に隠れてしまったね。
湧きあがる衝動、熱き日々の予感。そんな君との始めての出会いの夜。
君のことが知りたくて、君の声に耳をかたむけるけど、僕は君の言っていることが全く理解できない。自分の語学力の無さを悔やみ、凹んでいる僕に、やさしい君は何も言わず、ただ僕を見つめてくれたね。
見つめ合う君と僕。
君に気持ちを伝えたい。だけど僕が気持ちを伝えようと近づくと、君はまた毛布をかぶってしまう。恥ずかしがり屋の君の気持ちもわからない訳ではないけど、僕の気持ちは宙に浮いたまま。
そんな恥かしがり屋の君だけど、時々友達を連れてきては、喧嘩を始めたり、夜中に突然泣き出しては僕を困らせたね。
そして、恥かしがり屋なのに、僕が寝ようと部屋の電気を消した途端、
君は獣のごとく乱れ動き、僕をなかなか眠らせてくれない。
そして疲れた僕が寝てしまった後も、君は元気に部屋を歩き回っては、お菓子を食べたり、飲み物を飲んだり・・・そんな君の出す物音で、僕は度々起こされた。
本当、昼間の君と夜の君は対象的だね。
君が気になって気になって…眠れぬ日々が続いた。
そんな君とも、さよならの時がきた。君は何も言わず、この部屋を去っていったね。
静かな夜が戻った。
そして君が僕に残してくれたのは、君のぬくもりが残る毛布だけだった。
…さて突然ですが、ここで辞書を引いて下さい。
「子」でね。
いや、「コ」と読まずに、「ネ」と読んでください。
子(ね)・・・十二支(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)の1番目。鼠の意。
そうだよ、
子(ね)だよ。
「君」イコール「ネズミ」だよ。
上の詩風の文章を、これを踏まえてもう一度読んでください。
「ダークブロンドのショートヘアー」?「小さくつぶらな瞳」?
そりゃ、野ねずみなんだから当たり前だ!
「言葉が理解できない」?
「ネズミ語」なんてわかるわけないじゃないですか。
俺、ドリトル博士じゃねえし。
「見つめ合う君と僕」?
違うよ。
睨み合ってんだ!(怒)
毎晩、毎晩、部屋の電気を消した途端、
ガサガサガサガサ…
…って、ウルサイんじゃ!
「君は獣のごとく乱れ動き」?
そりゃ、そうだ。
獣だしな。
時々2匹で、俺の部屋に現れては、俺の目の前で堂々と喧嘩をはじめやがるし、
俺の非常食を勝手に食べるし。
見るに見かねて播いた「殺鼠剤」も効かねえ。
こいつら、害虫のように薬に対する抵抗性でも付いてるわけ?
新しいパプリカの苗がハウスに定植され、暖房が入った途端、ハウスの方に引っ越ししたのか現れなくなったが、どうも部屋に異臭が漂う。
ハッとして、ネズミが寝床にしていたと思われる、使っていなかった毛布を広げてみて俺は愕然とした。
「君のぬくもりが残る毛布」?
うん、毛布に残されたそれは「ぬくもり」なんて生易しいものではない。
前歯で引き裂かれた挙句、糞尿だらけにされてたらそりゃ異臭もするわ…(泣)
最後に一つ。
「湧きあがる衝動」?
うん、それはあっている。ただ、それは俺的に『グッとくる衝動』ではなく、
『殺意の衝動』であったことは、言うまでもない。
◇
…この様なネタのオンパレードなオランダの日々が懐かしい。
他のエピソードはまた後日。
あ、来年は「子年」だね。
…「ネズミの国」も来年はイベント盛りだくさんなんだろうな…まだ、家族で行ったことないから、来年は行ってみたいなあ。

2007年12月24日
今日はクリスマス・イブ。
イベント大好きの日本では、クリスマス・イブはキリストの生誕を祝うというより、『プレゼントが貰える日』とか『愛を語らう日』という認識が一般的。
まあ、日本は仏教圏だしね。
それは、仕方ないわけです。はい。
さて、本題。
キリスト教圏である国々は、当然キリストの生誕を祝うわけです。
5年前、俺は農業研修生としてオランダにいたのだが、オランダもヨーロッパ圏なのでやっぱりキリスト教なわけです。
本日はその時の回想話。
5年前のクリスマス・イブのこと。
その日の朝、農場主であり、ホストファミリーでもあったボスに「今日の夜、教会行くけど、ユース(オランダでの俺のあだ名)も一緒に行ってみねえか?」と誘われた。
まあ、俺はキリスト教でも何でもないが、クリスマス・イブに一人で過ごすことが耐えられないという理由からついて行くことに。
夜になりホストファミリーと共に近くの町の教会へ行く。
教会付近には多くの人が集まっていた。
人々が集まるとほどなく教会の扉が開き、人々はどんどん教会内に入って行った。
俺とホストファミリーも中に入る。
ろうそくで照らされた薄暗い教会の中は意外と広く、クリスマスの装飾もされていた。
教会内には300人以上はいたと思う。
しばらくすると、神父さんらしき人が現れて、何やら説教を始めた。
まあ、何言ってるか、はっきりわからないが、どうやらキリストについて語っているらしい。
一通り説教が終わると、教会内の人々に小麦を固めた菓子のようなものがふるまわれた。
が、俺だけもらえない。
どうやらキリスト教の信者じゃなきゃ貰えないらしい。
この辺から、気分的にアウェーになり始めた。
小麦菓子が俺以外の人に全てまわったところで、教会内でお祈りが始まった。
俺以外の人全員が呪文のようなお祈りを言いだした。もちろん俺はそのお祈りを知らないから言えない。
完全に俺は浮いてた。
動揺する俺にさらなる追い打ちが。讃美歌が始まったのだ。
教会内に響く大音量の讃美歌。もちろん俺は歌えない。ここでアウェーな気分が最高潮に。
この気分をわかりやすく例えるなら、
浦和レッズの応援席で一人マリノスのユニホームを着ている感じ。
そのくらいアウェーな気分で、讃美歌を歌えない俺への周りの視線が痛かった…(これだから宗教は嫌いだ。)
教会のイベントが終わり、教会を出るとホットワインが振舞われた。うまかった。
俺のオランダでのクリスマス・イブはこのホットワインに救われた気がする。
宗教のイベントには二度出たくないが、あのホットワインは飲みたいなあ…
今日はクリスマス・イブ。だが、ここは日本。日本じゃクリスマスはイベントです!
皆さ?ん!クリスマス・イブを楽しんでください!
