農NEWS
2008年01月11日
結局昨日は大掃除せず。昨日の朝はなんかチョイ鬱っぽいのが入ってたらしい。「先が見えない…」みたいな。
これは一年に数十分間、存在するかしないかのネガティブA?GYO。ある意味レアです。
今はもう輝かしい未来に向けて大行進中のいつものA?GYOだがな。
ども、A?GYOです。
昨日、心奪われるニュースが!
「農業用ロボットスーツ開発」
やべえ、めちゃめちゃ心奪われてしまった。
農業用ロボットスーツの詳細はこうだ。
「しゃがんだり、重い作物を抱えたりとつらい農作業を手助けする「農業用ロボットスーツ」を東京農工大大学院の遠山茂樹教授(ロボット工学)のグループが開発し、9日公開した。実際に畑などでテストを繰り返し、2年後に実用化し、4年後には製品化して売り出したいという。
樹脂製の骨格に、ひざ、ひじ、腰、肩の動きを補助する八つのモーターを配置し、ベルトで体に装着する。例えば大根を引き抜く場合、ひざ、腰に瞬間的に20キロの力がかかるが、半分程度の力で済むという。動作を助けるプログラムを作業内容ごとに変えることも可能。独自開発した超音波モーターを使えば、本体重量も8キロ程度に軽量化できるという。
コストは1セット50万?100万円を目指し、製品化の段階で大量生産できれば20万円程度に低下すると見込んでいる。
耕作や田植えなど機械化が進む一方で、青果の収穫や果樹の剪定(せんてい)、作物の運搬など人力に頼る農作業は多い。遠山教授は「農家の高齢化が進む中、負担を軽くする技術を開発したかった」と話す。センサーや無線を付ければ、使用者の体調をチェックでき、離れた場所同士で会話しながら作業する「ハイテク農業」も可能になる。
デモンストレーションでは、スーツを装着した大学院生が20キロの米袋を抱えたが、「持っている感覚はほとんどない」と笑顔で話した。」(exciteニュースより)
こんな感じ。
いやースゴイもんを開発したもんだ。
特にセンサーや無線を付ければ、使用者の体調をチェックでき、離れた場所同士で会話しながら作業する「ハイテク農業」も可能になる。
ってとこ。
これ、山林の管理なんかには持ってこいだ。もし何かあっても発見が早い。
これは福祉用にも利用できるんだろうなあ。
未来はきっと、サイボーグおじいちゃんが農業で大活躍するに違いない。
その頃には、ロボットスーツもパワーアップしていて、腕にチェーンソーとかのオプションが付けられ樹木の選定が楽になったりするだろう。
またトラクターや耕運機との合体機能をつけられれば、思うがままに動く、
合体超人メカ じい楽(ラク)ター
が出来るはずだ!
そして「超人戦隊 トシヨリナンジャー」が各農村地で結成されるにちがいない。もちろんトシヨリピンクはおばあちゃん。
俺が年とって、身体にガタがきても、農業に対する情熱さえ失っていなければ、喜んで『じい楽ター』になります。
あぁ、『じい楽ター』の実用販売される日が待ち遠しい!(あくまで希望。)

2007年05月18日
「アグリス成城」という骨組みが完成したらあとはにくづけだ。
まずハード面。
成城は、オシャレで高級感が漂う街。そのエリアに馴染むように、菜園を管理するクラブハウスはデザイナーが手がけた。また、仕事帰りでスーツでも手軽に来れるように、ロッカーやシャワールームも完備。
一階はロッカールームとスタッフがいるオフィス。
二階は利用者がくつろげるようなラウンジ。こだわりのコーヒーやフルーツジュースが飲めるようになっている。また、ラウンジから菜園を望めるようになっており、鉄道用地のぽっかりと空いた空間が、ラウンジに心地良い風を提供してくれる。椅子や机、照明器具などもデザイン家具でこだわりが見られる。
菜園で利用できる農具は英国製。また種や苗なども菜園内で販売している。野菜の品種も様々で、トマトやナス、枝豆、リーフレタスなど一般的なものから、コールラビやロメインレタスなどレストランでよく使われる品種まで100種と幅広い。ちなみに菜園で花を育ててもいい。
基本的に無農薬であるが、防除はニームオイルを用いる。それでも防除が必要な場合は、有機JASで認定されている農薬に限り使用可。
菜園を囲むようにある植栽は500種類。東京都の都市緑化基金の助成を受けられるほどの評価を受けている。
そしてソフト面。
菜園にはスッタフが常駐しており、利用者は気軽に野菜栽培について質問できるので初心者にも安心。
さらに10講座程度のガーデニングや園芸に関係するカルチャースクールを開いている。
また、仕事が忙しく、なかなか菜園に来れない利用者のために潅水や管理を代行するサービスがある。
先日、私はここブログで突っ込んだが、利用者の声を聞くと、「仕事で毎日来れなくても、普通の家庭菜園と違ってスッタフが野菜を見守ってくれるので安心して利用できる。」とのこと。
本当なら突っ込むところだが、スタッフの話を聞いて、この菜園の方向性ならそれもアリなのかなという気がした。
スッタフはこう話してくれた。
「アグリス成城サイドとしては、このアグリス成城という場が、利用者のコミュニケーションの場、そして一種のレジャーとして野菜や花に親しむ場となっってくれればい。対象者も『本格的に野菜を育てたい』という人向きではなく、ベランダ菜園の延長だったり、野菜栽培に興味があるのだけどきっかけがなかった人向き。」
確かに6?という広さは「本格的に野菜を育てたい」という人向きではない。(アグリス成城サイドでも開園1年前から実験をし、6?という広さが日常生活でできる菜園の広さとしては充分であるということを確認した。)
成城学園前駅という立地、そして買い物のついでに寄れる、仕事帰りに利用できるという手軽さを追及した菜園ならば、この6?という広さは適当であると思う。
現在300区画のうち、3割程度の利用状況。だが、今後利用者が増えていくのは確実だろう。それだけの価値と魅力がこの菜園にはあるのだ。
イングリッシュガーデンのように野菜を植え付けた菜園を見ながら、ある者はこう言った。
「この菜園は体験型のレジャー施設だ。」と。
今後この様な菜園が都市部に増えていけば、多くの人が野菜や花を通じて農業について考えてくれるきっかけになっていくだろう。
第二、第三の「アグリス成城」が出てくることを強く望む。
(アグリス成城に興味がある人はHP見てください。)
http://www.agris-seijo.jp/

2007年05月17日
まず、「アグリス成城」を数日前のブログで突っ込むだけ突っ込んだことを謝ります。「百聞は一見にしかず」でした。「アグリス成城」、俺が思っていたような「貸農園」ではなかった。
数日前、友人から誘いを受け、「アグリス成城」を見学する機会を得た。
正直、「突っ込みどころ満載で楽しい見学になりそうだ」と思っていた。が、スッタフの話を聞くうちに、その浅はかな考えは消えて無くなっていった。
「アグリス成城」小田急線「成城学園前」駅前、西口を出て徒歩1分。「AGRIS SEIJO」と銘打たれたクラブハウスはぱっと見、おしゃれなカフェにも見える。初めて見た時は裏に自転車駐輪場があるだけで「貸農園はどこ?ここでいいの?」という感じだったが、自転車駐輪場を抜けるときれいに整備された菜園が広がっていた。
何でこんな所に会員制の貸菜園を作ったのか?それにはこんな経緯があった。
小田急の地下線化にともない、5本の線路を徐々に地下に潜らすスロープを作った。その長さおよそ500m。その上を騒音防止の観点から広さ5,000?のコンクリートでフタをした。
1?当たり550?という重量制限、そして駅周辺の放置自転車対策に駅のすぐ近くに駐輪場ができた。5000?すべて駐輪場にするわけにはいかないので、当初は駅ビル、車の駐車場も計画されていたらしい。しかし、「成城」という土地柄、住民から「景観を損ねないようにしてほしい」「騒音は嫌」「緑を増やしてほしい」という要望が出され、緑化するということになった。
初めは緑化するならば公園をつくろうという考えだった。しかし、公園にした場合、治安の面から不特定多数の侵入は成城エリアにとってプラスではない(公園ができても、夜中騒ぐ人がいたら近隣の住人が困る)。また、公園にした場合、その維持管理の費用は小田急が負担、もしくは行政が負担することになる。線路の用地は半永久的なのでコスト面でもマイナス面が大きい。
住民に配慮し、持続可能、かつ収益が見込める事業を考えたとき、「貸菜園」という発想にたどり着いたという。
しかし、そこで問題になったのは法令の面。この地域は「第一種低層住居」で基本的に低い家しか建てられない。しかも、「農地法」の観点から会社が農地を取得することが原則できない。
しかし「鉄道用地」という特殊な土地がそれを解決した。
地下線化によってされたコンクリート「覆蓋(ふくがい)」は建物でいう、「屋上」に当たる。つまり、ここに緑を植えれば「屋上緑化」ということになる。地上一階なのに!さらに建築物の屋上であれば、そこは「農地法」でいう「農地」ではなくなる。すごい、発想だ。だから、「貸農園」ではなく「貸菜園」となるのだ。
さらに、不特定多数が侵入しないように「会員制」にし、会員しか菜園の中に入ることができなようにした。これで治安面もクリア。
こうして「会員制貸菜園」の骨組みが完成した。
<その2に続く>

2007年05月08日
5月5日の日本農業新聞の記事に俺のアンテナがピコーンとなったものがあった。
高級貸農園 利用料50万も
記事によれば、高級住宅地の東京・成城で「アグリス成城」という会員制の貸農園がオープンしたらしい。
運営しているのは小田急ランドフローラ。場所は、地下化した小田急電鉄の線路を覆う5,000平方メートルの地上部分を利用していて、300区画がある。ビルの屋上のように荷重制限があるから土の代わりに屋上緑化使う軽量の人口培土を使っている。設備はシャワー付きのクラブハウスや英国製の農具があり、常駐スタッフもいる。
驚くべきはその利用料。
畑1区画(6平方メートル)の利用料は年間10万5千円(年会費3万1500円)。
さらに『栽培代行サービス』や『栽培講座』の特典付きだと、47万2500円(年会費5万2500円)。
線路を地下化した地上部に、この様な貸農園を開くのはすごくいいアイデアだ。東京・成城といえば高級住宅が立ち並ぶ地域。駐車場の料金だって月3万円なんて当たり前の場所だ。年間利用料が10万5千円という料金設定もわかる。わかるけど…
そこまでして家庭菜園がしたいのか?
料金のことは置いといて、まず他の事を突っ込みます。
まず、1区画の広さ。狭すぎます。せめて倍の12平方メートルあれば、栽培できる作物も増えます。
シャワー付きのクラブハウス。この面積じゃ、作業をして汗をかいたり、泥まみれになることはありませんから。汗かくとしたら、暑い夏ぐらいか?シャワー付きの畑なんてうらやましい…。
英国製農具。野菜を育てるのに、道具はデザインよりも機能性です。この狭い面積であれば、スコップ一本あれば、ある程度のことはできます。ジョーロだって100円ショップで売っている、プラスチック製の軽いものの方が楽です。まあ、料金的に、ある程度収入がある方が利用するから、高級志向なのかも知れませんが
人口培土。土の性質が写真からだと判断しづらいが、排水性がよい場合、肥料分とかがどんどん下に流出しそう。そのとき、培土の一番深い所で、排水処理や防水処理がきちんと設置してあるのならいいのだが、もしそれが不十分だった場合、下を走っている小田急線の線路に影響がでるので?もっとも、その辺をクリアしているから事業をやっているのだろうが。
さて一番の突っ込みたいところは次。
『栽培代行サービス』は必要か?
「特典付きの料金が50万円近くて高い」とかではなく、いくら時間がないとはいえ、家庭菜園をやる以上、一番楽しいところを他人に任せちゃまずいでしょ?野菜てのは毎日変化していくものだし、野菜の成長を見たり、害虫防除したり、追肥したり、色んな過程があって収穫するから楽しいんでしょうが!
極端な話、「種まきして、あとは収穫まで管理お願いしまーす。」じゃ、この立地でこの料金で家庭菜園する意味がないよ!
収穫物だけほしいのであれば、スーパー行って買ってください!この料金よりもずっとお買い得だし、種まいて管理してもらって収穫したものと変わりませんから!
たぶん、栽培代行サービスを利用する人は、その辺を理解できない人なんだろうなあ。過程を見て体験するから野菜がおいしく感じるんだけどねぇ。
さてもしも、農家である私がこの1区画で野菜をつくろとしたら?
1区画6平方メートル。つまり2坪弱。4畳半もない土地で作れる野菜はトマト、ピーマン、サラダ用の葉物etcか?
カボチャなんか植えて、放任栽培にしたらどんどんつるが伸びて2ヶ月もたたないうちに1区画からはみ出すから×。
人口培土が何メートルぐらい深いのかにもよるが、1メートルもないようなら、根菜類(大根、ごぼう、里イモetc)はキツイ。人参ならギリギリ大丈夫かな。大根は1区画の広さから考えれば、私ならやらない。排水性のよさそうな人口培土を使っているなら、サツマイモなんかはいいかも?…いやあれもつるがえらい伸びるしなあ…。
季節にもよるが、春から秋にかけてなら、トマト、ピーマン、サラダ菜、ルッコラetcのサラダ系の野菜になるかな。自分で栽培して収穫する最大のメリットは「鮮度」!特にサラダ系の野菜は生でいけるから、採ったその場で食べるのが一番おいしい。トウモロコシだって採れたては生でおいしく食べれるものです。
トマトなら完熟まで待って収穫。これがうまい。私も毎年、自分でやっているからわかる。ミニトマトもいいんだよね。
キュウリは毎日収穫できる人じゃないともったいない。週末しか家庭菜園をしない人がキュウリを栽培すると、ものすごくでかいキュウリしか取れない。きゅうりの品種にもよるけど、おおむね20cmぐらいが食べごろ。
サラダが好きな人はベビーリーフをこまめにまいておくと、毎日ベビーリーフが食べられるかな。あ、でもこの面積じゃ毎日は無理かも。
秋から冬だったらホウレンソウかな。小松菜もいいな。小松菜を収穫せずにそのままにしておくと、春先おいしい菜花が取れます。花が咲く前に、おひたしにすると最高です。
さてこの高級家庭菜園、はたしてどうなるのか?今後が非常に楽しみです。
